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そのコスト、本当に適正ですか?比較購買で見える“見直し余地”

間接経費の見直しを進めたいと思っても、「今の価格が高いのか安いのか分からない」「見積を取っても比較条件がそろわない」「現場の負荷を増やしてまで進めるべきか判断しづらい」と感じることはありませんか。

オフィス関連費、設備保守、清掃、警備、エネルギー、業務委託、複合機、物流関連費など、間接経費は対象が幅広く、費目ごとに契約条件や利用実態も異なります。そのため、単純に「もっと安い会社を探す」だけでは、かえって品質や運用に影響が出る場合もあります。

重要なのは、価格を下げることだけを目的にするのではなく、現在の契約や購買条件が本当に適正なのかを、比較できる形に整えることです。

 

価格の妥当性は、見積金額だけでは判断できない

コストを見直す際、多くの企業がまず考えるのは相見積です。しかし、相見積を取っただけでは、適正価格が分かるとは限りません。

たとえば、清掃業務であれば作業範囲、頻度、時間帯、対象面積、品質基準によって価格は大きく変わります。設備保守であれば、対応範囲、緊急時の対応条件、部品交換の有無、点検回数などが比較の前提になります。業務委託であれば、委託範囲や成果物、対応時間、管理体制まで確認しなければ、金額だけを並べても正しい比較にはなりません。

つまり、価格の妥当性を見るためには、まず「同じ条件で比べられる状態」をつくる必要があります。ここが曖昧なまま見積を集めると、安く見える提案に流されたり、逆に比較結果を社内で説明できなかったりする原因になります。

比較購買は、単なる価格交渉ではない

比較購買というと、既存取引先に値下げを求める活動をイメージされるかもしれません。しかし、本来の比較購買は、単なる価格交渉ではありません。

現在の契約書、請求書、仕様書、発注条件、運用ルールを整理し、何をどの条件で購入しているのかを把握する。そのうえで、比較可能な条件に落とし込み、市場価格や候補企業の提案と照らし合わせて、見直し余地を確認する活動です。

見直しの結果、取引先を変更する場合もあれば、既存取引先との条件見直しで十分な場合もあります。反対に、価格は妥当であり、今すぐ変更すべきではないと判断できるケースもあります。

大切なのは、感覚ではなく、比較結果をもとに判断できる状態をつくることです。

まず見るべきは、金額が大きい費目だけではない

間接経費の見直しでは、金額が大きい費目から着手するのが一般的です。ただし、それだけでは十分ではありません。

見直し対象を考える際は、年間支出額に加えて、契約更新のタイミング、仕様の複雑さ、現場負荷、取引先の固定化、価格改定の有無なども確認することが有効です。

たとえば、長年同じ取引先に依頼している費目、契約内容が更新されないまま継続している費目、部門ごとに個別契約している費目は、見直し余地が隠れている可能性があります。

また、現場任せで購買が行われている場合、全社として最適な条件で購入できていないこともあります。部門単位では問題が見えなくても、全社で集約して見ると、同じようなサービスを複数の条件で契約していることがあります。

社内負荷を抑えるには、比較前の整理が重要

比較購買を進める際に避けたいのは、現場に何度も確認を求め、資料集めや条件整理だけで負担が増えてしまうことです。

そのため、最初から広範囲に見直そうとするのではなく、まずは対象費目を絞り、必要な情報を整理することが現実的です。確認すべき情報は、現在の契約金額、契約期間、請求内容、利用部門、仕様、取引先、更新時期などです。

これらを整理すると、どの費目から比較すべきかが見えやすくなります。たとえば、契約更新が近い費目、支出額が大きい費目、条件が長く見直されていない費目、複数部門で似た契約がある費目は、比較購買の優先候補になります。

比較購買は、やみくもに見積を集める活動ではありません。事前に条件をそろえることで、現場負荷を抑えながら、判断しやすい比較結果を得ることができます。

比較結果は、社内説明に使える形で残す

比較購買の成果は、単に「安い見積が見つかった」で終わらせないことが重要です。

社内で判断を進めるには、現在価格、比較価格、仕様差、運用影響、切り替えリスク、想定削減額を整理し、関係部門が納得しやすい形にまとめる必要があります。特に大手企業では、購買部門だけでなく、利用部門、経理部門、管理部門、場合によっては経営層まで関係するため、比較結果を説明可能な資料として残すことが欠かせません。

価格だけを見れば削減余地があっても、品質や運用への影響が大きければ、すぐに切り替えるべきではない場合もあります。逆に、仕様を見直すことで、取引先を変えずにコストを適正化できるケースもあります。

比較購買の目的は、最安値を選ぶことではありません。自社にとって納得できる条件で、適正な価格を把握し、継続的に見直せる状態をつくることです。

間接経費の見直しは、机上検討で終わらせない

間接経費は、直接材のように購買量や単価が明確に管理されていないことも多く、見直しが後回しになりがちです。しかし、契約や支出が継続する費目ほど、少しの条件差が年間では大きなコスト差につながります。

新年度の早い段階で現在の購買条件を整理し、比較可能な費目から着手することで、コスト見直しを机上の検討で終わらせず、具体的な改善活動につなげやすくなります。

まずは、現在の契約や請求内容を確認し、「価格の妥当性を説明できる費目」と「説明しにくい費目」を分けてみてください。説明しにくい費目こそ、比較購買によって見直し余地が見つかる可能性があります。

ディーコープでは、間接経費の購買実態把握から、比較条件の整理、候補企業の探索、見積取得、比較結果のレポートまでを支援しています。価格の妥当性が分からない、見積比較の進め方が定まっていない、社内負荷を抑えながら見直しを進めたいという企業さまは、ぜひお気軽にご相談ください。